移住者インタビュー

秘境で暮らすってなんだろう。
実際に十津川村に移住した方たちにお話を聞きました。

十津川村唯一のラーメン屋店主村ならではの
飲食店経営を楽しむ。

プロフィール

高知出身・大阪育ちの小宮山さん。2018年5月、奥様の栄理子さんとともに「十津川らーめん 輝~teru~」を開業。連日多くのお客さんでにぎわい、楽しい毎日を送っています。

立ち寄って帰れなくなり、そのまま十津川村へ

十津川村に移住したのは本当に「流れ」でした。姉が結婚して十津川村に移住したのを機に、両親も十津川村で暮らすようになりました。僕も大阪から家族に会いに来たのですが、ちょうど平成23年の水害の年で、村から出るに出られない状況に遭ってしまって。はじめは十津川村に住むつもりはなかったので、落ち着いたら村を出ていこうと考えていましたが、身内がそろっているし仕事も紹介してもらえたので、そのまま十津川村で暮らすことになりました。その頃にはすでに村の居心地の良さから抜け出せなくなっていたのかもしれません。
実際に住んでみて、ちょっと出歩けば知っている人に会える、そんな生活が僕には合っているなと感じました。また、昔住んでいた高知の方言と十津川村の方言が似ているんです。妻に出会い、家族も増え、今ではどこよりもほっとする場所です。

みんなが集まる場所や時間を増やしたい——
そんな想いで始めたラーメン店

昔から料理を作るのが好きで、ごはんを食べることも好き。だけど十津川村にはそういうことを楽しめる場所が少なくて、夜も早い時間に真っ暗になってしまうのが寂しいなと思っていました。当時十津川村で唯一だったラーメン店が閉店し、村でラーメンを食べられる場所がなくなってしまったこともあり、またラーメンを食べられる店ができたら村の人、特に同世代の人たちが喜んでくれるのでは、と思ってこの店を始めました。
大阪にいた頃、飲食店で接客や調理をしていたのですが、料理は一から勉強。お店の場所選びにも約1年かかりました。メニューや内装にもこだわり、村の人に助けられながら今の店を開業することができました。ランチの利用はもちろん、夜はお酒と一緒に楽しめる料理を出すなど、いろいろなシーンで楽しんでもらえるよう、日々奮闘しています。

十津川村の食の楽しみを広げる「共存」の姿勢

十津川村でお店を開いて気づいたことは、競争ではなく共存していく姿勢が大切だということ。他の飲食店の方とも親交があり、互いの店を行き来する仲なのですが、自分の店の利益を上げるために料理の価格や同じようなメニューで争うことはしません。他店とは全く違うジャンルでうまく住み分けることで、「今日はここ、明日はこっち」というようにごはんの選択肢が広がり、お客さんにとってもプラスになります。みんなで力を合わせて十津川村の飲食業を盛り上げていこうとしているんです。他の土地ではなかなか考えられないことですよね。
実際メニューを考えるときは、他の店とはかぶらない、村にはないものを考えるようにしています。最近は夜のメニューとして、ラーメンをパスタ風にアレンジした「絡ませ麺シリーズ」の考案にはまっています。十津川村産のシメジも取り入れて、十津川村のラーメン店ならではのオリジナルな料理をいろいろ考えています。

看板メニューの中華そば(左)と輝そば(油そば)

とにかく楽しみながら続けていきたい

店名の「輝」は長男の名前からとっているのですが、彼がこの店の一番のファンで、何を食べてもおいしいと言ってくれます。また、3歳になる次男がいてなかなか手が離せない時期ではありますが、保育所を利用しつつアルバイトを雇ったりお店でお客さんに面倒を見てもらったりと、周りの人にも助けてもらいながらうまくやっています。お店の営業も家族との生活も今はとにかく楽しいです。まだまだオープンしたばかりで、お客さんにいろいろ意見をもらいながら試行錯誤しています。今後も周囲の人と良い関係を築いていきながら十津川村の食の幅を広げていきたいですし、村の人に喜んでもらえる店を楽しく長く続けていけるように頑張ります。
十津川村に来られた際は、是非ラーメンを食べにお立ち寄りください。

編集後記

取材当日、13時前に来店したところ、お店の看板メニューである「輝そば(油そば)」と「中華そば」がちょうど売り切れに。その人気ぶりがうかがえました。次回リベンジしたいです!
今回お邪魔したメンバーでいただいたのは、味噌ラーメン・豚キムチそば・焼豚焼き飯・四川風麻婆麺。どれもおいしかったですが、味噌ラーメンは「輝」の数あるメニューの中でもこってり系を代表する一杯。風味豊かな味噌とたっぷりの肉そぼろが満足感を与えてくれました。


後日お店に伺った際に「中華そば」にリベンジを果たしました。澄んだあっさり系のスープながらコクと旨みがあり、体に沁みわたります。こだわりのチャーシューも柔らかくて丁寧につくられていることが感じられました。ごちそうさまでした!

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味噌ラーメン


豚キムチそば


焼豚焼き飯


四川風麻婆麺