村長メッセージ

十津川村のむらづくり

十津川村は全国に先んじて人口減少が始まり、過疎ならびに高齢化が進行し、集落の普請や祭りの維持、商店の減少、公共交通の衰退など、暮らしに直結する課題が迫っています。
また、村は過去に大きな災害を経験しました。特に、平成23年9月の紀伊半島大水害を経験してからは、「川を治めること」「道路やライフラインを守ること」「地球環境を守ること」「人を守ること」、このすべてに共通する『山を守ること』を原点とし、「持続的な森林経営」という課題に取り組んでいます。
高齢化社会に対応した福祉体制の整備や、林業と観光業との融合による雇用創出といった産業振興に向けた政策などを継続しながら、新しい観点・発想を積極的に取り入れ、時代の変化に的確に対応した十津川村をつくっていきます。

安心と豊かさを感じられる村へ

持続可能な自治体を目指すうえで、人口問題は重要な課題であり、人口の増減は、一人ひとりが選好する自治体を選択するという個別の意思決定の積み重ねです。
コロナ禍を契機に人々の意識が変わり、都市部からの距離、不便な交通や過疎状況など、これまで地方の弱点とされた特性が、逆に新たな魅力として見直されています。かつての都市に対する地方という大きな括りで比較対照する構図ではなく、今や全国の市町村との間で「ひと」の取り合いが進んでいます。
本村においても、移住はもちろんですが、観光やレジャーなど、多くの人に本村を訪れていただけるように、十津川村の魅力をより一層輝かせる必要があります。十津川村がもつ自然や食などの資源の価値を磨き上げ、快適に暮らせる生活環境の向上や移住定住しやすい快適な住環境整備、村民の安全が確保できる防災機能の強化などに取り組み、「村民みんなが安心と豊かさを感じられる十津川村」を実現してまいります。
本村を取り巻く社会的課題は多岐にわたるものの、視点を変え、弱みを強みに読み替え、創造力を発揮し、地域活性化の推進に繋げます。今後とも、村政の発展にお力添えいただきますよう、心よりお願い申し上げます。

十津川村長 小山手 修造

昭和38年十津川村生まれ。昭和62年神戸大学卒。民間会社に勤務後、平成28年6月からは十津川村副村長を務める。令和3年4月十津川村長に初当選。

十津川村長 更谷慈禧