移住者インタビュー

秘境で暮らすってなんだろう。
実際に十津川村に移住した方たちにお話を聞きました。

絶品カレーのテイクアウト専門店“ひみつ”のおいしさで、笑顔と賑わいを広げたい。

プロフィール

東京でカレーのケータリングに携わってきた、小水とうたさん。2024年3月に十津川村へ移住し、テイクアウト専門店をオープンしました。

掲載日 2025年2月18日

東京から十津川へ。自然と人の温もりに包まれた暮らし

もともと東京でカレーのケータリング事業を営んでいました。映画やドラマの撮影現場で温かい食事を提供し、スタッフやキャストの方々に喜んでもらえることが何よりのやりがいでした。ところが、コロナ禍をはじめとするさまざまな要因により、これまでのように仕事を続けることが難しくなってしまいました。
そこで、5歳の娘を自然豊かな環境で育てたいという思いや、妻が故郷である十津川村で保育士としての採用が決まったことなどから、家族で十津川村に移住することを決めました。妻の出身地という縁もあり、移住前から何度か訪れていた十津川村。夏の盆踊りの際にはカレーを出店し、村の皆さんに顔も料理の味も覚えてもらっていたこともあり、スムーズに地域に溶け込むことができたように思います。
十津川村の魅力は、なんといっても豊かな自然です。空気がきれいで、山や川がすぐそばにあります。このような恵まれた環境で娘を育てられるのは、とても幸せなことですね。川魚やきのこ、野菜など、地元の食材のおいしさも格別です。ご近所の方からおすそ分けをいただくこともあり、都会とは異なる心地良い距離感の人付き合いも村ならではの魅力だと感じています。

おいしいカレーで、村に賑わいの場をつくりたい

現在はテイクアウト専門店「トウタリング ひみつキッチン」を営んでいます。主に火曜・木曜は折立地区の店舗で、土曜は平谷地区地域交流センター「いこら」で営業。定番メニューは「豚カレー」と「唐揚げ」です。その時によって内容が変わる「気まぐれカレー」を出していることもありますよ。飲食店が少ない十津川村にとって、カレーのテイクアウト専門店は珍しい存在です。地元の皆さんにも「おもしろいね」と興味を持っていただけているようです。また、以前ほど頻繁ではありませんが、ケータリング事業も続けています。和歌山県白浜町や京都の太秦映画村などに、片道2~3時間かけて出向くことも。「どうしても来てほしい」と声をかけていただけるのは、本当にうれしいですね。
今後は、村の特産品やジビエなどを使った十津川ならではのメニューを開発していきたいと考えています。さらに、将来的には店舗をもう少し発展させ、客室を備えた食堂にするのが目標です。地域の人々や観光客が気軽に立ち寄れる飲食店として、賑わいの場を作っていきたいと考えています。まずは、店の前にテーブルとイスを置き、ゆっくり食事ができるスペースを用意するところから始めるつもりです。十津川村にお越しの際には、ぜひ立ち寄ってみてください。